生い立ち編
saigo's_episode

『下加治屋町方限』

鶴丸城近くの方限には上級武士が住んでいたが、甲突川近辺は下級武士が多く住んでいた。
西郷の育った加治屋町方限は、甲突川東岸ぞいの地区で、今の加治屋町にあたり、当時約70戸があった。
このせまい方限から、西郷をはじめ大久保利通、吉井友実、伊地知正治、篠原国実、村田新八、西郷従道、大山巌、東郷平八郎、山本権兵衛などたくさんの偉人が出ている。

『後輩を指導する』

西郷は、造士館という藩の学校に通い、また、厳しい郷中教育の中で鍛えられ成長した。二十歳のころ、下加治屋町郷中の二才頭に選ばれ、誠意をもって後輩を指導した。

郷中教育では、先輩が後輩を指導し、特に難しいことは二才頭に教わることになっていたので、西郷の所には何人もの後輩たちが教えを受けに来た。明治維新にはこの方限から、数多くの偉人が出たが、そのほとんどが西郷の影響を強く受けて育ったといわれている。

大久保利通・有村俊斎たちと論読会をつくり「近思録」や「伝習録」などを共同で研究した。伊地知正治・吉井友実・税所篤・大山綱良・樺山資之たちとも交わりが深かった。

TOP